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2010年12月15日 (水)

『綾戸智恵、介護を学ぶ』

Rush home
 今日は近大姫路大学で講義。いつもは京都は寒くても姫路は暖かいのに、今日は違った。冷たい強い風に身を縮め、学校までの道を歩く。
 昨夜は遅くまで流星を見ていた。期待していた以上に明るくたくさん見ることができた。一度眠ってから目が覚め空を見上げたら月は沈み、オリオン座も西に沈みかけていた。
 出版社から近刊の『綾戸智恵、介護を学ぶ』(一志治夫 、講談社)が届いた。綾戸さんが倒れられたのは記憶に新しいことかと思う。実はその直前綾戸さんと対談することになっていたのだが延期になった。もう実現しないかもしれないと思ったが、元気になられた綾戸さんと4月、大阪でのコンサートの後で対談をした。本書には綾戸さんが介護について知るべく、北原茂美先生(第二章「脳と老いの謎」)、佐々木晃一先生(第四章「「本当のリハビリ」ってなに?」)、そして僕との対談(第三章「介護生活は変化し続けるもの」)がおさめられている。
 変わっていく親を受け入れるのはむずかしい。過去の親はもはやいない。昨日と今日とでも違う。
 綾戸 毎日変わり続けている姿こそが、本当だと思うんです。
    変わっていくのが人間ですよね?
 岸見 そう思います。その変化だけが真実です。

 介護に現に関わってられる方、これから介護をすることになることを思って不安になっている方に本書が役立ちますように。

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コメント

出版おめでとうございます。
出版社のウェブサイトに詳しい紹介文が掲載されていました。
http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2164566&x=B

投稿: ジジー | 2010年12月15日 (水) 22時55分

ジジーさん
 ありがとうございます。「人間は笑わないかんねん」といわれるところまで回復した綾戸さんの笑顔写真もステキです。

投稿: 岸見一郎 | 2010年12月15日 (水) 23時12分

お久しぶりです。「変わっていくのが人間」ということをわたしも最近よく考えます。親の変化や年上の知人の変化もこたえますが、何より自分の変化が怖いです。オウィディウスの『変身物語』のように、自分がゆっくりと着実に変身していくようで。「変化だけが真実」と心から思えるようになりたいです。

投稿: 雪見 | 2010年12月16日 (木) 02時57分

 まずその変わりゆく親や自分から始めるしかありません。今のあり方が最善なのかどうかは措いておくとしてもです。親についていえば、過去の親がどんなふうであっても、今目の前にいる(僕の場合ですと)老いて過去を失った親と関わることしか現実的には選択肢はないと思うのです。

投稿: 岸見一郎 | 2010年12月16日 (木) 14時24分

私は母の家に行ったら、「あれとあれをやった後、
これをやって」と頭の中でおおまかな
スケジュールを立てます。
かなり時間的余裕を考慮するのですが、
母のデイケアの話や戦争中の話が長引いて困ります。
はじめに予定を話すと「もう、ウチはいいから、
私は大丈夫だから」としつこく言ってくるので
家事がはかどりません。
仕事を持っていると、誰かに助けを求めることより発生する手続きや、
荷物の移動に使うエネルギーを
考えると今まで通りのほうが楽だろうと
思えてしまいます。
綾戸さんのご苦労には私の苦労は足元にも及びませんが、
他人事ではないなぁとつくづく思います。

投稿: ちばちゃん | 2010年12月19日 (日) 20時22分

 介護はするべきこと、したほうがいいことはたしかにあるのですが、実際にはできることしかできませんから、何を優先するかということを親との関係の中で決めていくところが難しいように思います。自分ではできなくてもできていると親が思っているほうが、何もできないといわれるより子どもとしてはいいかもしれないとこの頃は考えています。

投稿: 岸見一郎 | 2010年12月26日 (日) 08時53分

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