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2010年1月の記事

2010年1月30日 (土)

的皪たる花

Even one blossom is beautiful enough

 今日は寒さが少し緩み、長い時間歩いた。きっとまた寒くなるだろうが、春を加持させる一日だった。このところ、朝から寝るまでずっとコンピュータに向かっていたが、さすがに疲れたのか、父をデイケアに送り出したこともあって、長い時間寝てしまった。
 梅が咲いていた。澁澤龍彦は、「梅の花とくれば、ただちに的皪(てきれき)という形容詞が思い浮かぶ」といっている(『フローラ逍遙』)。物があざやかに白く光り輝くさまという意味である。冬の日射しを浴びて光り輝く梅の花は、まだ少ししか咲いていなかったが、桜とは違って満開でなくても、一輪だけで十分美しい。

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2010年1月28日 (木)

意志薄弱

Into the sanctuary of birds

 久しぶりの雨。朝、父の家に行くと、雨漏りしていた。凍結も困るのだが、雨漏りも困る。
 今日は朝、訪問看護、昼に往診。インフルエンザの予防注射をしてもらう。朝、インフルエンザのことを話すと、前に受けたのではないかというので驚く。確かに、前は季節性インフルエンザの予防注射を受けたのである。先生がこられるというので張り切っていたのだが、その後、起きてきた時は、注射のことも何もかも忘れていた。
 父がいつも僕を見張ってくれている気がする。意志薄弱な僕はすぐに仕事を投げ出してしまうのだが、父のところへ朝きて夕方までいると仕事はたしかに進むのである。たびたび仕事を中断することを余儀なくされることは、父の介護のためにここにきているのでいたしかたない。
 今後のことについて、往診にこられた医師と相談。

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最終講義・百舌の速贄

thorns for making an offering

 27日は近大姫路大学での最終講義。いつものことながら、もうしばらく行けないし、それに何よりもこの学生を前に講義をすることは生涯二度とないのだと思うと寂しい気持ちになる。最後に拍手してもらえて恥ずかしかった。これで4月までは、外での仕事はほとんどなく、父と向き合って過ごすことになる。
 写真は百舌。皀莢のとげに捕らえてきた獲物を刺しておくかもしれない。百舌の速贄という言葉がある。あまりに遠くからしか撮れないので、望遠レンズがほしいと思うことがある。

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2010年1月26日 (火)

いつもと違う道を

In spite of the rain

 今日は少し昨日より寒さが緩んだ。父をヘルパーさんに任せ、いったん、帰宅し、また父のところにやってきた。少し遠回りになるのだが、いつもとは違う川沿いの道を歩くと、気分が違ってよかった。
 写真は昨日、日記に書いたヒヨドリ。父が起きている時に、またやってきたらいいのだが。椿の花はかじられたようだ。蜜を吸うとは聞いていたのだが。

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2010年1月25日 (月)

むめ一りん一輪ほどのあたたかさ

Is spring just around the corner?

 昨日、父の家の庭で梅が一輪咲いているのを見つけた。少しだけ春の兆しを感じたが、今日は一転寒い日になった。雨が降り出した。水道管が凍ったのか、父の清拭のためにお湯を出そうとしたのに、少ししか出ず、ポットのお湯を使ったりして何とかお湯を用意し、看護師さんに身体を拭いてもらった。
 こんな日は鳥はどこにいるのだろうと思っていたら、椿の葉の中からヒヨドリが現れ、花をついばみ始めた。
 むめ一りん一輪ほどのあたたかさ(嵐雪)
 「ミニマムの美学ともいうべきものが、ヨーロッパ人の感性には欠けているのではないかという気がする」と澁澤龍彦はいうが(『フローラ逍遙』)、どうだろう。

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2010年1月24日 (日)

ここから始めるしかない

winter reflection

 今日は風があまりないからか、気温は低くても、体感的には暖かく、川縁を歩いていたら、カワセミが川面を飛んでいくところを見ることができた。流星を見た後のような気持ちになる。
 重松清の『流星ワゴン』読了。
「僕たちは、ここから始めるしかない」
 父との和解を一つのテーマとしたこの小説は、今、目前に置いた父を前にして読むと、過去の父との出来事を想起させた。
 昼前に義父がやってきた。父は僕と義父の会話には入ってこようとはせず、日が射し、暖かい部屋で、黙って過ごしている。

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2010年1月23日 (土)

時空を超えて

Ah, there you are.

 昨年来、また新しくアドラーの本を翻訳しているのだが、amzon経由で古書店で1937年に購入したというサインがある原著を手に入れた。その中に本をさらに後に手に入れた人らしい人に宛てられた葉書が2枚挟まれていた。ところが筆記体で読めなかった。ふとそのことをtwitterで書いたら、私たち(we)が読めるかもしれない、と複数の友人が申し出てくれて、好意に甘えたところ、たちどころにして解読できた。もっとも判読はかなり困難だったようだが。
 父は今日はデイサービスへ。この頃は毎回どこへ行くか説明しないと行けなくなった。それでも強く抵抗するというようなことはないのでありがたいのだが。前回は、父はおやつのチーズケーキが食べられなかったことが記録にあった。乳製品を食べない(飲まない)ようにしているのだが、その指示に従って、チーズケーキがあたらなかった。そこで、自分も食べたいと「強く主張した」らしい。声を荒げたのではないか、と思う。乳製品はだめだと説明したところ、そんなのは大昔のことだ、といったとも書いてあった。起こったことはデイサービスのスタッフには迷惑をかけて申し訳なかったと思うのだが、デイサービスへ行くと社会性が目覚めるのだろう。
 マンションの駐車場横の川で見かけた青鷺。この後、すぐに飛び立っていった。

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2010年1月22日 (金)

熟睡

 試験の日程が決まり、試験を作らないといけない。できるならば、全員が合格すればいいのだが。筆記試験で、100人以上だとかなり大変だが、生命倫理の試験を他の形式ですることはできないだろう。いい問題が作れますように。
 今日は夕方父の部屋からことりとも音がしないので心配になった。今朝も、僕が部屋に入っても気がつかず、熟睡していた。一体、一日に何時間寝ているのかと思うほどよく寝ている。
 僕の方も、昼、ヘルパーさんに任せて家に帰って寝た。おかげで身体が楽になった。本当は仕事をしようと思っていたのだが。

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2010年1月20日 (水)

時間がない

ducking their heads...

 大学が入学試験で今日は休講。ゆっくりできてありがたかったが、いつもは講義をしている頃だとかそんなことばかり気になった。電車の中で走りたくなるような焦燥感があって、今日はいけない。

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2010年1月19日 (火)

イライラするのは

 昨夜は、他者に貢献することを自己犠牲だという人は、他者のために動くことなど少しもしたことがない人ではないかと、編集者がすすめてくれた人(たち)の本を読んで考えていた。また、人にありがとうといわれたら嬉しいが、認めてもらえなくても幸せを感じられる人がどれくらいいるか、と認められることを幸せの中心(の一つ)に据えてしまうとおかしいだろう、とも。
 夜、疲れていたが、娘が帰ってきたら、と思っていたら、遅い時間になってしまった。今日は、数日の疲れを一掃するために、ヘルパーさんにきてもらっている間に長い時間寝てしまった。父のところに戻り、暖かい部屋で仕事。起きてきた父は今日も粘り強くセーターの毛玉を取っている。それは毛玉じゃないのだ、とか、床に息で飛ばすことを注意したら、昨日は怒鳴られてしまった。セーターに穴があいても、それだけのことだし、毛糸は掃除すればいいのだから、もういうのは止めよう。何度も仕事を中断されるのも、家に帰れば仕事ができるのだから、イライラするのは止めよう。

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2010年1月18日 (月)

あてもなく、ぶらぶらと

angry heron

今日は昼からようやく晴れてきて、それとともに久しぶりに暖かく感じられ、父のところからは帰らなかったが、川沿いの道を歩いてみた。父はその間寝ているはずだったが、実際には、帰ったら父は起きていた。twitterにはwandered aimlesslyと書いた。あてもなく、という意味が伝わるかわからないが、どこに行くかを決めて歩くのではなく、必要かどうかといえば必要でないのに歩けて気持ちがよかった。暖かくなったら、また父と外に出られたら、と思う。寒くなってから、病院に行く時にしか車椅子を使っていない。
 写真の青鷺は僕の気配に気づいて飛び去った。怖い顔をしていて驚いた。

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2010年1月17日 (日)

長い一日

almost within my reach

 今日は昼間ひどく眠かったが、なぜか父が寝ようとせず、居眠りもできなかった。もちろん、してはいけないわけではないのだが。おかげで、というべきか、仕事は進んだわけだが。長い一日。

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みんなに囲まれて

flying alone ...

 土曜は読書会。夕方、デイサービスから帰ってきた父はみなの顔を見て、一瞬驚いた様子だったが、笑顔で挨拶してくれたので安堵。読書会を終える頃、父は夕食。一人で食事をすることにとまどい、みんなはどうするのか、とたずね「失礼します」といって食べ始めるのを見ると調子がいいことがわかる。あるいは、人との関係の中にいる時、父は本来の自分を取り戻せるというべきか。
 僕はといえば、大学に出講する以外は父といるだけなので、人が集まると、夢中で話をしてしまう。夜、喉が痛いことに気づいたが、風邪ではなく、話しすぎによることに気づいた。

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2010年1月15日 (金)

凍結・実習

 朝、父の家の水道栓をひねったが水が出なかった。しばらくしたら、チャラチャラという音と共に氷片が出てきて、その後、水が出てほっとした。ところが、お湯の方は出ない。凍結してしまったらしい。今、訪問看護にきてもらっていて、清拭をする時に、お湯が出ないことがわかり、やかんでお湯を沸かすことになった。寒い。
 今日の訪問看護には、去年教えた学生が実習のために同行。去年教えに行っていた頃は、父が帰ってくることになるとはまったく思ってもいなかった。朝、微熱があったが、今は元気になった。風邪気味の時でも教壇に立つとちゃんと講義ができるのと同じで、父のところに行かなくては、と思って気が張っているだけかもしれない。朝方、今書いている原稿を書き直している夢を見ていた。
 この一週間は、考えに大きな進展があった。原稿も書き足さないといけないかもしれない。目には見えないけれど、こんなふうに感じられる時は、嬉しい。

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2010年1月14日 (木)

綱渡り

and the weather brightened...

 水曜は、近大姫路大学へ。後、一回で終了。学生からの質問は鋭く、回答に二回かけたが、まだ終わらない。幸い雪は降らなかったが、新幹線は10分ほど遅れていた。4月から9月はカタリナ高校で講義していた。近かったが、父を巻き込み大変だったことには変わりはない。僕の体調もさることながら、父が具合が悪くなったりすれば、たちまち行けなくなるので毎回、綱渡りだった。
 『ぼくはこう生きている君はどうか』(鶴見俊輔、重松清、潮出版社)。表題は鶴見の言葉から。こんなふうにいえる人になりたい。鶴見が感銘を受けたと対談の中で取り上げている重松清の『その日のまえに』(文春文庫)を読んでいる。

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2010年1月12日 (火)

次々と

hilarious ducks

 今日は雨も降り、体感的にはひどく寒く感じられる。父のところから帰られないといけなかったが、明日に延ばしてもらった。
 カモが雄、雌交互に並んでいた。この後、すぐに後ろを歩いたので、どのカモも冷たい(と感じるのかはわからないが)池に次々と飛び込んでいった。

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2010年1月11日 (月)

寝ている間も

above the glitteing surface of the pond...

 急遽、今年は春に仕事の成果を集中的に世に問えることになって、嬉しい悲鳴。後半は何もしないで過ごせるかというともちろんそんなことはないのだが。今年の最初は『育児のための心理学入門』。最終調整に入っている。
 本を数冊、並行して読むように、原稿ファイルを複数画面上において、疲れると違うファイルに切り替え、書き進めている。とはいえ、考えが浮かぶのは、席を離れた時であるのも知っている。寝ている間も、考えていて、これはなかなかつらい。

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気分の切り替え

despite the cold of the winter ...

 日曜は妹がきてくれた。妹の顔を見て「めずらしい」というのを聞いて、一安心したのだが。僕は日頃父と過ごす時間が長いが、あまり話をするわけではないので、きてもらえるとありがたい。妹が帰る時に、あ、どうも、とえらくあっさりしていて驚く。次はいつこられるのかというような言葉を期待してしまうが、感情が以前と比べると平板になっている印象はある。
 複数の仕事を同時進行にしていて、少しの時間も惜しいくらいなのだが、昨日は妹がきてくれている間に少し遠出をして(といっても車で10分くらいの距離なのだが)写真を撮ることができた。気分の切り替えがうまくできない。

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2010年1月 9日 (土)

忘れたわけではない

 この数日、ひどく忙しく、朝から晩まで書き続けている。おそらくこの一月は、これまでの生涯の中でそう何度もない、きっと後から振り返れば思い出深い日々になるのだろうか、などと思いながら、頑張っている。人生が動く時は、一度に動き出すような気がする。チャンスは逃すわけにいかない。
 父はわりあい落ち着いている。明日、妹がきてくれるのだが、妹のことがわかるのか、心配である。父の具合はちょうど去年の今頃二ヶ月入院して退院した時は、しばらく長く混乱していたが、その後、少し持ち直し、しかし、同時に意欲全般が減退して今に至っている。ワーキングメモリーが少なくなっているので、生きていくために必要なことだけを選び出して覚えているので、しばらく離れていると、父の記憶から遠のくかもしれないが、この一年、見ていてわかったのだが、忘れるわけではないようだ。きっとおお、めずらしいな、というような感じになるだろう。そうなってほしい。

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2010年1月 6日 (水)

初仕事

my passion

 今日は近大姫路大学に出講。20日が入試なのでその日の分の補講も今日することになったので、2限、3限の講義になった。今日は父はデイサービスに行く日なのだが、朝、父のところに寄る時間もないので妻に父を任せた。今日は僕は仕事に行ったといったら、父は驚いていたということだった。
 今日は学生から質問に答えた。生命倫理を教える前と後では考えが変わったかという問いがあった。変わらないところも変わったところもあるといえば、がっかりされるかもしれないが、変わったところは、重要な部分でのことで、変わらないところがそのまま位置を変えたということもできる。
 忙しくしていて、写真に撮りに行く時間もなくて、残念。忙しくても暖かければ出かける気になるのかもしれないのだが。

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2010年1月 4日 (月)

今年は

 父をショートステイに送り出したら、力が抜けたようになってしまった。夢の中で、父が泊まっているところへ行っていた。父が不安そうにするので、窓から外の景色を見せたら、いつもと同じだったので、父は安心する。実は、一箇所違うところがあって、それにしても、違うところにきているのだから同じはずはないのに、と僕も驚いていたのだが、それは口にしなかった。なぜ家ではなく、ここにいないといけないのか、という父の疑問にうまく答えられず、夢の中で格闘しているというふうであった。
 朝も、アラームを無視してゆっくり寝ることができ、ようやくこのところ目が落ちくぼみ憔悴した状態から逸したようである。夕方、父が帰ってくるのを迎えるために、父のところにいるのだが、一度、楽をすると元に戻るのは大変である。息子は東京へ帰り、妻は職場へ復帰し、またすべてが元へ戻る。このところ、夕食を作ることを免れていて楽をしていたのだが。
 一日だけ、父と仕事から離れたので、少し、頭の中が整理できた気がする。
 今年の目標というほど大仰にここで宣言するのもどうかと思うが、今年は、昨年来、父の前で(父に見張られて)してきた仕事の成果を世に問いたいと思っている。去年は二冊出版したが、今年はそれを上回るはずである。
 なんだかんだといいながら、父がこちらに帰ってこなかったら、朝早く起き夜は早く寝て、毎日、長距離を歩くという生活はできなかったと思う。それに元来、ひどく怠惰なので、父のところにくることは、本を持ち運びするのが大変だったが、一定の時間、父の状態によって変動はあっても、必ず、仕事ができたのだから、父には感謝しなければならない。

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2010年1月 2日 (土)

誰もきてくれへん

 年末、年始に関係なく、今日も父のところへきている。父は正月であるという特別の感慨もなく、普段どおりに過ごす。昨日は、朝食後、薬を用意しようとしていたら、早くも寝るといいだしたので、あわてて服薬。しばらくいるつもりだったが、鞄からコンピュータを出さず、帰ることにした。昼食後も同じようにすぐに横になったので、帰った。結局、昨日は、父のところへ三往復したところ、片道歩いて十五分の距離でしかないのだが、夜、寝ている間に両足がつった。今日は、一転、長い時間起きていたので、帰りそびれてしまった。寝に行ったかと思うと、「あ〜あ、誰もきてくれへんし」と大きな声でいっているのを聞いてしまって、がっかりしてしまった。きてほしいと思っているのか、と驚きもしたのだが。僕が行っても、少しも嬉しそうでもなく、食事の時間になったら、めししようか、というだけなのだが。
 明日から一泊のショートステイ。できれば明日は休みたいものだ。
 息子が帰ってきている。顔を合わすと議論ばかりしている。僕が病気で倒れたのは息子が大学に入った年だったが、もうすぐ卒業である。

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2010年1月 1日 (金)

今年もよろしくお願いします。

from this side to the other side

 新しい年を迎えました。去年は思うように仕事ができず残念な思いをしましたが、今年は挽回したいと思っています。本年も変わらずご支援をいただけたら嬉しいです。

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