« 2009年8月 | トップページ | 2009年10月 »

2009年9月の記事

2009年9月30日 (水)

ふと蘇る

Words cannot convey...

 今日は父はデイサービスに機嫌よくいってくれたので、その間に病院に行ったり、家での仕事をすることができた。帰ってくるとテンションが高かったが、疲れているようだったので、早めに夕食を出した。来週からは水曜は僕は大学に出講するので、デイサービスから帰ってからヘルパーさんに食事を出してもらうことになっている。食事後、デイサービスの様子をあれこれ話してくれる。来月(今週)から土曜日にも行くことについても問題なく了承を得ることができた。何度も繰り返される話を聞いているうちに、ふいに父が「食事にしようか」というので驚く。今、食べたばかりだというと、がっかりする。お腹、ふくれていると思うけど、といったが、お腹はふくれてないという。昨日、今日デイサービスに行くことになっていることを思い出した父がふという。「散髪に行ったらよかった」。行くといっても、今は一人で行けないのだが。「駅前に(ある店に)行ってくる」「いつもきてもらっているけどね」「いや、呼ばなくていい」話はそこで終わったが、一人で暮らしていた時の記憶や感覚が蘇るのだろう。

| | コメント (0)

2009年9月29日 (火)

介護認定、思いがけない出会い

least expected encounter

 昨夜はとうとう夜起き上がれなくなって、夜早い時間から横になっていた。風邪とかインフルエンザだったらどうしようと思ったが、今朝は変わりなく元気に過ごせている平日、代わりがいない介護は危うい。来月から介護認定が要介護3になったので、介護の枠を広げられることになった。木曜にケアマネージャさんと打ち合わせ。ヘルパーさんにきてもらう回数も増えるので、今日は新しいヘルパーさんが引き継ぎでこられ、二人で介護される。庭の木が伸びてきたので切ってくる、といってあわてさせたようだ。外に行くとか、階段を使うというようなことさえなければ(ふとできると思うようだ)、大きな問題はないと思うといっておく。父は僕には感情的になるが、他の人にはそうではないので助かっている。もう(介護を)代わらない、といわれたら困るからである。
 道ばたに咲いていた彼岸花にキアゲハが覆い被さるように止まっていた。

| | コメント (0)

2009年9月27日 (日)

圧倒的パワー

from no where ...

 今日は義父と義母が来訪。休みの日だが妻が不在なので日を改めて思ったのだが、二人にも都合があって今日ということになった。父も含め八十代の人、三人と向かい合うと圧倒されてしまう。僕は雑誌の締切原稿を抱え、ゆっくり話をするわけにはいかなくて申し訳ないことだった。父に今日の訪問者が誰だったかたずねられなかった。
 アドラーの『性格の心理学』の最終校正。去年、出した『人間知の心理学』とあわせてMenschenkenntnisの訳が完成する。アメリカで翻訳されベストセラーになった本。書き下ろしの本なら何冊も書けるのではないかと思うほど、時間とエネルギーを費やした。父が去年の11月に帰ってから二冊目の仕事である。
 彼岸花を撮っていたら、クロアゲハがどこからともなく飛んできた。

| | コメント (0)

2009年9月26日 (土)

失敗

 木曜は朝から夜遅くまで仕事に取り組む。午前は訪問看護、昼から医師の往診があったが、前日のデイサービスに疲れた父はほとんど起きてくることがなかった。
 金曜はヘルパーさんに任せて一時帰宅。その間、銀行に行き、残りの時間の1時間、寝てしまった。おかげで力を回復したというべきか、仕事の時間をふいにしたというべきか。
 ここまで書いて中断。今日は土曜。妹が夕方まで代わってくれる。家に体温計があって、いつも計っているが見つからない、と頭痛と熱を訴える父に体温計はないといったら(いつもは自分で計っているわけではなく看護師さんが計っている)、あるといっているのになぜないというんだ、と怒鳴られた。顔を見るのもいやだと思うぐらい不愉快になる。探してみる、といって探し出したらよかったのはわかっているが、妹に代わってもらって帰る寸前でのやりとりだったので失敗した。
 大体の時間は穏やかに暮らしているといっていいのに、こんなことで父を判断してしまうのは、子どもとの関係でも同じだろう。

| | コメント (4)

2009年9月23日 (水)

今のうちに帰り

No one day can be the same

 今日はデイサービスの日だったので、9時に送り出し、4時まで家に帰ることができた。もっとも昼から疲れてしまって長く寝てしまったのだが。
 夕方、疲れ果てて父が帰ってきた。夕食まで眠る。食事後、ぼんやりしていたが、不意に、「雨降っているのか」とたずねる。「今は降ってない」と答えると、父はいった。
「今のうちに帰り。気をつけてな。わしも寝る」
 父がこんなふうにいったことには本当に驚いた。普通の会話だと思う人もあるかもしれないが、父は自分がどこにいて、なぜここにいるかがわからないことがある。父が回復するとすれば、忘れていた過去のことを思い出すとか、今し方したことを忘れなくなるというようなことではない。日曜日に父が「前はうちになかったな」とコーヒーメーカーを見ていったことも、今日の発言も自分がいる場所を認識できているということの証左であり、回復の兆しである、と思った。たとえ、これが長続きしないとしてもである。

| | コメント (2)

2009年9月22日 (火)

これからのことは考えずに

any minute now

 朝、目が覚める前に何十回も起きなくてもいい理由を考えてしまう。
 休みなので介護を代わってもらえて助かっている。今日は一度帰って2時間寝てしまったが、おかげで身体は楽になった。
 夏にいくつも咲いたハイビスカスが久しぶりに大きな花を咲かせた。蕾があったので毎日かかさず水をやった。一日限りの花。昼に起きてきた父は、昨日、咲いた、という。父が生きる時間の進行は早い。よく見るとまだ小さな蕾がある。これから寒くなるとどうなるのだろうと思うが、今日咲いた花がしぼんでも、変わらず毎日世話をするだろう。父に対する気持ちと似ている、と思った。

| | コメント (0)

2009年9月21日 (月)

半世紀前のこと

Flowers in the beyond

 写真を撮っていたら船頭さんに話しかけられた。「17歳で船頭を始めた時、誰も仲間がいなくて、あんたのとこへよく行ってた。あんたとよくこの河原で遊んだ」たぶん50年くらい前の話である。僕は自分のことを人見知りをして、知らない人に愛想よくしないと思っていたが、そうではなかった時期があったのかもしれない。僕はこの人のことがわからなかった。僕は子どもの頃と変わってないのだろうか。そうではあるまい。僕が父の家に出入りするところがたびたび目撃されていたのだろう。しかし、本当に子どもの頃と変わってないという可能性も否定できない。
 彼岸花が必ずこの時期に咲くのはいつも不思議でならない。

| | コメント (0)

2009年9月20日 (日)

前は「うち」に

Trembling in the breeze

 今日はまずまず穏やかな一日。昨日、読書会のためにコーヒーメーカーを買ったところ父が「前はうちになかったな」とたずねる。ようやく、今の家を「うち」と思ってくれるようになったかと思うとうれしかった。父の記憶の中には「前の家」というのがあって(実は引き払ったのだが)そこに前に飼っていた犬を預かってもらっていることになっている。父が年末から二ヶ月入院した時、父と一緒にこちらにきた犬の世話をできなくなって、妹の家で預かってもらっている。僕にはいわないがヘルパーさんには犬の話をしている。父がどんな気持ちなのかはわからないが、今も犬を飼いたいが、前の犬が生きているので飼えないのだという。父は散歩も含め、犬の世話はできないから、たとえこの話をしてきてもだめである。新しい犬を飼うなどといわずに、妹のところにいる愛犬をまた連れてきてほしいというのならわかるが、なぜ新しい犬を飼いたいというのか理解できない。よく夢に見る、とヘルパーさんに話したという。僕は父と昼間いても、父から話しかけてこなければ話すことはしないので、家にこられるヘルパー、看護師さんが粘り強く話を聞いてくださることをありがたく思っている。

| | コメント (0)

変わらず今日も

a messenger of autumn

 今日は読書会の日。父が去年の11月に帰ってからも変わらず、今は父がいる家で続けている。三年経った。休憩時間には父も加わっておやつを食べたり、コーヒーを飲む。常とは違うこの日を父は楽しみにしているようだ。
 見晴らしがいい家なので父はよく外を見ている。蜻蛉が飛んでいるのが父の目に止まった。季節でいうと今は何だ、とたずねる。

| | コメント (0)

2009年9月18日 (金)

精神的なこと

carpe diem

 今日はヘルパーさんに任せて父のところから一時帰宅している。1時までには帰らないといけないが。近所の医院にも行ってきた。28日分同じ薬が処方された。精神的なことがある、といわれたが、仕事をするというのはストレスがかかるということなので、しかたがない。加重にならないためにはしっかり睡眠を取って翌日に疲れを残さないようにしなければならないが、途中覚醒は回数が減ったけれども依然続いている。これくらいと思っていても、父の介護は身体には応えているようだ。非常勤の仕事の他は家でできる仕事なので人にはわかりにくいことだが(昨日、立ち話をした人にこの話をしたら、では小説を書いてられるのですか、といわれて困ってしまった)フルタイムの仕事があって、それに加えて、父を看るのだから大変なのは当然ではある。父が帰ってから長く、父もこのところわりあい落ち着いているので、一時ほどの大変さはないように思える時もあるのだが。事情は違っても多くの家庭で介護がされていて、どの家庭も決して他と比べられない大変さを抱えているのだろう、といつも思う。
 答案は家にいた娘が受け取ってくれていた。答案を読んでいる。

| | コメント (0)

2009年9月17日 (木)

立ち話

The rigors of nature and life

 試験は無事終了。答案が届くのを待っている。といっても父のところにいるので受け取れないのだが。明日、郵便局に受け取りに行くことになるだろう。学生はまだまだ試験があり、僕には採点が残っている。
 デイサービスあけの父は疲れているのか、よく眠っている。看護師さんにたずねたいことがいろいろある、といっていたのに、忘れてしまった、と笑う。その看護師さんがこられたことも父は昼時には覚えていなかったのだが。父の不安、とりわけ死の不安を軽減するのが目下僕に与えられた仕事といっていいのだが、むずかしい。
 父が寝ている時に外に出たら、家の前で呼び止められた。呼び止めた人は、僕が昔子どもを自転車に乗せたり、抱いて保育園に送り迎えをしていたのを見たことがある、といわれる。しばらく立ち話。高齢(96歳)の父親の介護、若く亡くなった兄弟の話等々。まだまだ僕は介護初心者である。
 自然の厳しさを思わないわけにはいかないキアゲハの写真。

| | コメント (0)

2009年9月16日 (水)

foggy morning

 今日は父はデイサービスへ行っている。昨日は何度も何度も明日は行く日だな、と確認していたのに、朝行くとすっかり忘れていたのだが、行かないとはいわないのはありがたい。家に帰って仕事をしている。
 朝、霧が深い日が続いた。コスモスを撮っていたら、霧が晴れてきた。

| | コメント (0)

2009年9月14日 (月)

霧の中

lynx-eyed butterfly

 相変わらず熟睡できず、夜中に目が覚める。三回も四回もということはなくなったが、一度でも十分安眠は妨げられる。
 今朝は深い霧。まだ季節としては早いような気もするが、去年のことは余りよく覚えてない。霧といえば父はもう長く霧の中に入ったきり出てこないように見える。僕ではない人と接する時は少し元気になる。3時頃起きてきて、お腹が減った、昼食べてないから、という。いまだに聞き流せない。一緒に食べたではないか、と肩を揺すって大声で目を覚ませ、といいたくなる。
 今は4時。後、夕食まで1時間。ちらちらと時計を眺めやる父の視線に少しいらだちながら、原稿を書き進めている。

| | コメント (0)

2009年9月12日 (土)

もうすぐに今度は

regarding the reflection as real

 カタリナ高校での講義を無事終えることができた。来週試験があって、学生にとっても僕にとってもまだ実際には終わったとはいえないのだが。ほっとしたのもつかの間、今朝、近大姫路大学からシラバスなどが届く。まだ先のことだと思っていたのに、もうすぐに今度は毎週姫路に出かけることになる。
 水面に映った蓮。水面の揺らぎは風が吹いたという説明を書いたが、アメンボがいたようだ。日々の生活の中でも現実でないものを現実と思っているということがあるかもしれない。

| | コメント (2)

2009年9月11日 (金)

最終講義

lost in the familiar world ...

 昨夜は一度も途中覚醒なく力が漲った感じで目覚める。父のところへ行って、食事の用意などしてから、カタリナ高校へ最終講義へ。父がいつもより早く寝たので、一本速い電車に乗り、駅を下りてから昨日来作っていた試験問題を完成、(これから行くのに)メールで問題を送信した。いい問題を作れた、と勝手に自画自賛。後は、学生が首尾よく合格点を取ることを祈るばかり。毎週、行っていたのに、来週からは行かなくてもいいと思うと寂しい。講義後、学生が写真を撮ってもいいか、と。何人かの学生と並んで写真。恥ずかしかった。
 見慣れた景色が日が傾き、西の空に沈むと様相を一変する。疲れていたので自転車に乗って父のところから帰ろうとしていたが、思わず自転車を止めてシャッターと切った。

| | コメント (0)

2009年9月 9日 (水)

日によって

blowing in autumn wind

今日は父はデイサービスに行った。昨日、話に出なかったので忘れているのかもしれないと思っていたら、はたして今朝、9時くらいに迎えのバスがくるから、といったらたいそう驚いた。前日からわかっていると、夜よく眠れないようなのでよかったのかもしれないが。バスに乗っている父くらいの年齢の人たちに挨拶をしたが、皆、硬い表情で僕の方を見る人はなかった。先週、手を振ってくださった方も。父は嫌がらず、行ってくるわ、といってくれて安堵。風呂は楽しみにしている。家では入れないので。
 薬は功を奏しているのか、夜中に一度だけの覚醒ですんでいる。

| | コメント (0)

2009年9月 7日 (月)

思い切って

Do not worry about tomorrow

 日が短くなってきたのか、父の家から帰る時、こんな空を仰ぐことになり、少しせつない気持ちになる。
 本が重いので帰り、思い切ってたくさん父のところに置いてきた。
 訪問看護の看護師さんがまたマスクを着用することになったといわれる。父がインフルエンザに感染しても困るが、僕がかかれば誰が父を看ることになるのか。心配事はつきない。

| | コメント (0)

2009年9月 6日 (日)

あまりに速く

playing tag ...

 夜、何度も目が覚め、熟睡できない日が長く続いている。過日の血液検査では異常は指摘されなかったので、問題はないと思っていたが、近所の医院を受診したところ問題が見つかり、薬を処方してもらった。経過観察。父のことを忘れて朝起きないでいつまでも寝ていたいと思うことがよくある。
 朝、妻に代わってもらって近くにコスモスの写真を撮りに行った。アゲハチョウが飛んでいたが、あまりに広いコスモス畑で写真を撮るのは至難の業。驚くほどの速さで飛んでいく。写真はキアゲハ。空をバックに撮ったら思いがけない写真になった。

| | コメント (2)

2009年9月 3日 (木)

流星のように

like a shooting star ...

 夕焼けが空を染めた日、向日葵を撮っていてふと空を見上げたら飛行機雲が地上に向かって尾を引いていた。

| | コメント (0)

今日できないことが

pink cosmos carpet

 昨夜は久世保育所の職員研修に招かれ講義をしてきた。父はデイサービスから4時半頃帰ってきた。疲れたのか一言も口を利こうとしなかったが、食事を用意するといつものように完食。もうあかんと早い時間に寝たので、研修に無事行くことができた。実は朝行くと既に着替えをすまし靴下まで履いていた父がベッドに横になっていた。「今日は行く日だけど、しんどいから行かない」という。仕事でいないから、家にいると昼食が食べられないという説明をしたら思い直してくれたのだが、困ってしまった。講演などを引き受けても、自分の体調のことでいつなんどき断らなければならないことになるかと思うことは(実際にはそのようなことはなかったのだが)緊張を強いたが、父のことがからんでくると、迷惑をかけることになるのではないかと思っていっそう緊張が増す。
 研修は時間が短く十分話し尽くせなかったが、基本的なことは伝わったかと思う。僕の子どもたちはもう大きくなったが、保育所は変わらずあって毎年子どもたちがやってきて、いろいろなことを学んで成長していっているということにあらためて思い当たった。時間が経っても、同じ問題で親も保育士も困っているということもわかるのだが。
 父の場合は逆ベクトルの育児というふうに思ってしまうことがある。子どもなら今日できないことも明日はできるだろうと思え、実際、そうなのだが、日に日に(といつも一緒にいると見えてくる)できなくなることが増えていく父の世話をするのは精神的には厳しい。しかし、両者には共通することがある、と最初の方に話したが、結局、その話を後でしなかった。
 コスモスが咲き出した。まだ開花しているコスモスは少ないがやがて目も覚めるようなとりどりの色で野が埋め尽くされる日は近い。

| | コメント (2)

2009年9月 1日 (火)

一心不乱に

argus-eyed...

 父の家で毎日無花果がなる。道行く人が取ることがあるかもしれないと思ったが、不用意に触ると後が大変だろう。昨日、帰りにいくつか取って鞄に入れて帰ったが、袋から一個出てしまったらしく、今日朝見たら何冊かの本に無花果のしみがついてしまった。
 ジャノメチョウが一心不乱に実を吸っていた。
 父がまたあまり話さなくなった。
 明日は夕方から講演の仕事に行く。最初5時半からと依頼されたが、父の食事を用意しなければならず、一度断った。去年の11月来いくつも仕事を断らなければならなかった。事情を話すと時間を変えてもらえた。ありがたい。病気の前は週に二度も、三度も講演をしていたことがあったのに、今年はまだ二回目の講演である。

| | コメント (0)

« 2009年8月 | トップページ | 2009年10月 »