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2009年4月 1日 (水)

日なたぼっこ

live in obscurity ...

 白いミヤマカタバミはめずらしいのかもしれない。去年も同じ時期に咲いていたのを思い出して、探してみた。日陰にひっそりと咲く花は華々しくはないが、目立たないところにあるからこそいっそう心に残った。
 昨日の受診は大きなイベントで、疲れてしまった。父と外に出ることは最近ではめったにないことなので気を遣ってしまった。車椅子を押していると、前に人がいて狭い廊下を進めなくなることがあった。僕としては急ぐこともないので待つつもりでいるのに、父が大きな声で「すいません!」というのでどぎまぎするというようなことなのだが。
 病院から帰ってほどなくするとヘルパーさんがこられたので、父を任せて薬局に薬を取りに行った。入院前と内容がすっかり変わったので、ファックスをあらかじめ送っておいたが、まだ調剤が済んでなかった。
 暖かい日で、帰ると父は縁側(今は改築したのでこのようにいうのは正確ではないが、以前はたしかに縁側だったところ)に座布団をひいてすわっていた。暖かな日射しを浴びながら、ヘルパーさんと楽しそうに話をしていた。

 亡くなった人の経験が死後も残るのかはわからないが、もしそれがすべて消える、あるいは、消えるように見える時、死者からはもはや何をなすすべもない。生者に対して自分のことを忘れないでいてほしいという切なる祈りだけが、われわれのもとに届く。故人を忘れないでいることだけが、不死を保障する。

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