« できると思うがゆえにできる | トップページ | なんだかうっとうしい日 »

2009年1月29日 (木)

一度着たコートは

 昨日から少し寒さが緩んだようだが、一度着たコートは脱げない。病院の中では半袖の看護師さんが汗をかき、かき働いている。父は熱が出ていた頃はふとんを何枚もかけていたが、今は1枚か2枚である。家に帰ってきたらどうなることか。霧の出る日の朝は暖房がなかなか効かない。
 今日は父のところに行くと部屋にいなかった。しばらくしたら看護師さんと共に車いすに乗った父がシャワーから戻ってきた。
 今日からリハビリ開始。今日は血圧、酸素などを頻繁にチェックしながら身体がどれくらい動くか調べたるために横になって手や足を伸ばしたり、部屋の中で歩く。どれくらいまで恢復することを目標にしましょうか、という問いには、家ではトイレと風呂が一階にあるので、階段の上り下りができるようになってほしい、と答えたが、どうなることか。貧血による息切れはひどい。
 今週は朝父の家に行かなくてよくなって楽をしてしまった。老犬なので家の中とはいえ、最近の寒さは心配だった。仕事の関係で夜帰りが遅くなるので、早い時間に食事を与えたこともあった。この数日、体調がよくなかったので、今朝は食事をして薬を飲んだ後、もう一度横になったらすぐに寝てしまった。
 今月は本をたくさん読んだ。毎日病院に通っていて電車の中で読むことが多かったからだろう。数日来、太宰治の『人間失格』を読んでいる。直筆原稿を写真に撮ったもので(集英社新書)、訂正の後、書き加えなどを見ると、たしかに太宰の息づかいが伝わってくる。

|

« できると思うがゆえにできる | トップページ | なんだかうっとうしい日 »

日記」カテゴリの記事

コメント

 私もここ数日『人間失格』を読んでいたので、岸見さんとの偶然に驚きました。中学生の時に初めて読み、その後も何度か読んだのですが、今のほうが“読めている”感じがします。
>直筆原稿を写真に撮ったもので(集英社新書)、訂正の後、書き加えなどを見ると、たしかに太宰の息づかいが伝わってくる。
 さっそくこちらも読んでみようと思います。うれしい情報ありがとうございます。

投稿: フィン・カ・ビヒア | 2009年1月30日 (金) 10時14分

>>今週は朝父の家に行かなくてよくなって楽をしてしまった。

いっぱい楽して休養してください!とおせっかいだと思いつつ・・・書かずにはいられなくなったので書かせていただきます。


>>どれくらいまで恢復することを目標にしましょうか、という問い

こんな風に聞かれるというのが意外でした。こういうことも患者さんと相談して決めるものなんですね。
病院側に基準があるのかと漠然と思っていました。

投稿: mari | 2009年1月30日 (金) 17時31分

フィン・カ・ビヒアさん
 執拗に訂正したり、書き加えてあるところは、太宰の思い入れが強いところなのか、と思ったり、興味深く読んでいます。きれいな字ですが、さすがに活字ほどは速くは読めません。読む必要もありませんが。

投稿: 岸見一郎 | 2009年1月30日 (金) 19時40分

mariさん
 決めるといっても、病気のことがありますから、自ずと限界があります。平地歩行(という言葉があることを僕が入院していた時に知りました)ですら、しかも部屋の中を歩くだけでも、ひどい息切れがしますから、今後どこまで恢復するのか、階段の上り下りなどとても無理かもしれないと思ってしまいました。

投稿: 岸見一郎 | 2009年1月30日 (金) 19時45分

 生前、原稿を書いているときには、生原稿の本が出版されるとは思っていなかったでしょうね。原稿からは気迫が感じられるのでしょうか。

投稿: フィン・カ・ビヒア | 2009年1月30日 (金) 20時08分

 静かな情熱、かも。

投稿: 岸見一郎 | 2009年1月30日 (金) 22時54分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« できると思うがゆえにできる | トップページ | なんだかうっとうしい日 »