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2009年1月 2日 (金)

父の矜持

 正月とはいえ病院は常とは変わらない。年末、年始一時帰宅している人が多いのか病棟は少しばかり静かにも思えるが。父の部屋には1日に入院された人がおられた。「病気などしたことがなかったのだが、会社をやめてからいけない」。挨拶をする。
 父は病室に入った時、ちょうどトイレに行くべくベッドがら降りようとしていた。息切れがひどくわずかな距離を歩くのも大儀である。僕がバイパス手術の後、貧血がひどく少し歩くだけで苦しかった時のことを思い出す。ベッドの横にポータブル便器を置いてもらっているが、父にそれを使うよう勧めても「行けるうちは行く」といって聞かない。身体のことを考えていたらこのような矜持は治療の妨げになるといえないこともないが、父の意志を踏み躙ることはしてはいけないと思った。急によくなることは期待できないのかもしれないが、明らかに父の息切れが軽減する日がくることを願わずにはいられない。

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