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2008年12月27日 (土)

非日常的体験

winter beauty ...

 今日も父は早く退院したいといい、正月に一時退院できないか、医者に聞いてくれ、と何度もいう。残念ながら父の希望はかなえることはできない。
 「夜中に目が覚めると、どこにいるかわからなくなるんだ」
 入院は非日常的な経験である。去年、バイパス手術で僕が入院した時はある程度心の準備ができていたが、その前年心筋梗塞で救急入院した時は何の準備もなかった。父の今回の入院は後者に近い。
 僕が行くと、熟睡していた。後からやってきた妻と妹が声をかけるとようやく目を覚ます。よく寝たという。家にいた時は寝た気がしないといっていたのだが。
 いつも父の側にいないので不在の間に起こったことがわからない。看護師さんにたずねればいいことだが、例えば点滴スタンドが昨日と違う場所にコンセントを抜いて置いてあるとなぜだろうと思う。それで理由を知るためにナースステーションに行っても、コンピュータのディスプレイを見ている看護師さんは皆忙しそうで声をかけられない。
 今日で入院四日目だが、父にとっては入院したのはずいぶん前のことのようである。昨日胃カメラをのんだ話をする。
 「あれはつらい。喉がまだ痛くてな。看護師さんに聞いたら日にち薬だと」
 「昨日受けたばかりやから、痛いだろう」
 「昨日! そうかもうずいぶん前のことだと思っていた」
 病院での時間の流れが違うのはよくわかる。
 今は検査をしていて、結果がわかれば治療に入るという説明をすると父はいう。
 「最終結果はいつわかるんだ」
 それはまだ僕にもわからない。病気についてできる限り正確に父に伝えようと思うが、理解できる言葉で伝えることは難しい。昨日主治医から検査結果を踏まえて父の病気について説明をしてもらったことを帰ってから復習した。入院前はかなり悲観的だったが、よくなるだろうという希望を持てるようになった。歩いても息切れがしなくなったら退院できると父に説明したが、気休めをいったわけではない。
 写真は山茶花。久しぶりに花の写真を撮ることができた。

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コメント

山茶花も角度を変えて見たら、バラの花の様にも見えますね!純白の花びらは、息子を気遣う父親の深い愛情を感じます。

投稿: おりひめ | 2008年12月28日 (日) 20時54分

 この角度に咲いている山茶花はめずらしいでしょう。薔薇の花にも見えますし、蓮の花にも見えます。
 短い時間しか病院にいられなくても父は、帰る時、明日またくるからな、というと必ず「ありがとう」といいます。

投稿: 岸見一郎 | 2008年12月28日 (日) 21時59分

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