« よう生きとるわ | トップページ | reflection of time ... »

2008年11月 2日 (日)

音は消えても

 父が帰ってくることが思いの外に気にかかる。散漫になって仕事があまり進まない。他にも心配事がある。
 人の生は、音と同じように、ちょうど音が消えてもその音が発せられなかった前とは同じではありえないように、消えることはないだろう。
 去年受けたバイパス手術の時、全身麻酔であることは当然、人工心肺を使って心臓まで止めた。もしあの手術の間に事故があって、心臓が再び動き出さなくなったら、僕はどうなっていたのだろう、とよく考える。心臓は再び動き出した。でも、もし心臓が動き出してなかったとしても、そして、その時、他者からは僕は死んだと見なされただろうが、それでも僕は消えたわけではないだろう。
 人と人も一度会えば、会わなかった前には戻れないだろう。
 池の波紋の写真を撮りながらこんなことを考えていた。
 昨日、会った人が病気に倒れ、その後、よくリハビリのために池のまわりを歩いている姿はよく見ていた。とりわけこの二年は家にいることが多かったので見かけていたが、話したことはなかった。力強い足取りで歩いてられる姿をその後ずっと思い出しては、これからのことを煩っている自分のことを恥ずかしいと思った。

|

« よう生きとるわ | トップページ | reflection of time ... »

日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« よう生きとるわ | トップページ | reflection of time ... »