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2008年11月15日 (土)

わかりません…

heron deep in meditation

 このアオサギがいる場所を僕は知っていて、いつもそっと近づくのだが、むこうも気配に気づくと音も立てずに川面すれすれに飛んでいく。そして僕が決して近づけないところまで行ってこんなふうに川の中に立っている。霧が深い朝に撮った。
 今朝は内科の医院に介護認定のための意見書を書いてもらいに行く。HDS-R(改定長谷川式簡易知能評価スケール) による検査を受ける。どういう検査なのかという説明もなく、いきなり始まった検査に、横にいた僕までもどぎまぎしてしまった。父は小さな声で何度も申し訳なさそうに「わかりません」といった。検査することで客観的な評価をできるということだろうが、検査の前に医師は僕からは受診にいたるまでの状況を僕から詳細にたずねたが、父との話す時間は短かったという印象を得た。ともあれ医師がどんな評価をするかは僕にはわからないが、一方で、僕が思っていたよりも状態が悪いのかもしれないという暗澹とした思いがするのと、他方で、父がどんなふうであってもこれまでと変わらぬ父である、と改めて思った。

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コメント

 岸見さんのお写真のアオサギは、どれを拝見しても神々しいまでにとても堂々として見えるのですが、肉眼で見ても、堂々としているのでしょうか?
 浮世離れしているようにも、自分の世界に自信たっぷりというようにも見えます。このサギも。

投稿: フィン・カ・ビヒア | 2008年11月16日 (日) 01時21分

 堂々としていますよ。間近で見るとどきどきします。今朝もこの写真に写っているのと同じアオサギを見かけました。もう少しだったのですが、撮れませんでした。意外に小心かもしれません。

投稿: 岸見一郎 | 2008年11月16日 (日) 11時34分

認知症が進んだお姑さんを病院に連れて行った時、私がいない所で看護師さんに「お嫁さんとうまくいってないの?」と言われたそうです。本当に看護師さんが、言われたのかどうかは分かりませんが、その後も介護施設や病院で、人権侵害ではないかと思うような事が、ありました。誇り高き賢い女性であったその人を、守る事が出来なかった自分が、情けなかったです。

投稿: おりひめ | 2008年11月16日 (日) 17時27分

 そのような話を聞くと胸が痛みます。父が検査を受けている時僕は父が今も持っている誇りがひどく傷つけられたように感じたのでした。父はよく医師と喧嘩をして病院を変えたりしてきました。それがいいとは必ずしも思いませんし、父の思い間違いもあったのではないかとも想像するのですが、医師の言葉に反発を感じるくらいのエネルギーが今もあれば、と思ってしまいました。

投稿: 岸見一郎 | 2008年11月16日 (日) 18時02分

本当にそうですね。私は結婚以来お姑さんには、よく怒られ、泣かされてきましたが、認知症になり、私を怒るエネルギーもなくなり、やがては二本足で歩けなくなったその人を見て、怒られていたあの時の方が良かったな・・と懐かしく思ったくらいでした。

投稿: おりひめ | 2008年11月16日 (日) 20時28分

 母を看ていた時も同じことを思い出しました。病者がわがままになることはよくあることで一々腹を立てても仕方ないとは思うものの心穏やかでない日もありましたが、その後、意識がなくなるとそんな日も懐かしく思い出されました。

投稿: 岸見一郎 | 2008年11月16日 (日) 20時57分

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