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2008年10月13日 (月)

子どもの自信をはぐくむ(1)

(『みんなおおきくなあれ!じゃんぷ』Benesse、2003年3月号)
【この号の特集が「励ます・勇気づける」はぐくみたい子どもの自信」というものだったので、インタビューに基づいて、この記事をまとめたライター氏はそれを踏まえ、励ますと勇気づけるを同義語として扱っていますが、このあたりは微妙な点なので【】を使って若干の補足をしました。最初に概論があり、後にQ&Aがあります。少しずつ連載します】

はぐくみたい子どもの自信って、どんなものだろう?

 子どもにとって大切な自信って、何だろう?
 人間にとって大切な「自信」とは、自分を過大に評価することではありません。また、他人と自分を比較して優越感を持ったり、注目される存在でいたいために背伸びをしたりすることでもありません。自信とはありのままの自分を認め、自然体で生きることができる「自己肯定感」のことなのです。
【ありのままでいいのか、ということについては微妙な問題があります。『アドラーに学ぶ』の50ページから53ページまでを参照してくださると嬉しいです】
 聞き慣れない言葉ですが「自己肯定感」とは【アドラーはPersönlichkeitという言葉を使うことがあります】、できないことや他の人よりも劣っている部分があっても「自分は自分」と存在を前向きに認め【私は「前向き」という言葉は使いません】、自分を好きでいられる気持ちのことです。この気持ちがあれば、子どもは「今はできなくても、頑張ればできるようになる」と前向きな考え方ができたり、「今回は失敗したけれど、頑張れたからよかった」と、努力した自分を評価することができるようになります。さらに、こういった自己評価ができれば、勉強や運動などの練習にも、積極的に取り組むことができるようになるものです。
 逆に、自信がないと「失敗したらどうしよう」「努力してもどうせ駄目なのでは…」と悪い結果ばかり考えるようになり、チャレンジすることを恐れるようになってしまいます。

 自信をはぐくむために、親が気をつけることって?
 最近は幼児期から他人と比較されたり、結果で評価される機会が多くなったことにより、せっかく芽生えた自信を失い、小学校低学年くらいからやる気をなくしてしまっている子どもが増える傾向にあるようです。親としては気になるところですが、子どもに自信を持たせたいからといって、むやみにほめたりおだてたりしているだけで逆効果になりかねません【私だったら、ここはこうは書きません。「ほめたりおだてたりしては逆効果になります」】。確かに、親が子どもに「〜できるようになってほしい」と願望先行で、子どもの行動をコントロールするために「ほめる」ことはよくあることです。しかし、子どもが親の望む行動をとった時にほめていると、子どもは親にほめられるために行動するようになってしまいます。その結果、いつも他人の評価や顔色を気にしながら行動を選ぶようになり、自分の意志で夢や目標を持つことができなくなってしまう場合があるのです。
 また、子どもが「ほめられる」に慣れてしまうと、「ほめられない」ことを気にするあまり、失敗したりできなかったりした時に劣等感を持ってしまったり、きょうだい間の競争意識を作ってしまうこともあるので、注意したいです。

 実際に親はどんなふうに子どもにかかわればいいの?
 では、子どもの自信をはぐくむためには、親はどのようにかかわればいいのでしょうか。心がけたいのは、子どもを「励まし、勇気づけること」。【最初に書いたような事情で二つが並べられていますが、私は同義語だとは考えていません】「ほめる」ことで子どもを評価するのではなく、目標を達成できたことに対し、子どもと一緒に喜びを共有することが大切なのです。「ほめる」と「励まし、勇気づける」は似ていますが【似ていると思う人が多いでしょうが、ということです】、実はまったく違うものなのです。
 例えば、「○○くんが頑張れたから、私もうれしいな」とか「○○ができるようになって、よかったね」など、親の視線で子どもの成長を喜んでいる気持ちを伝えることが、子どもにとって最高の励ましになります。【親の視線で喜びを伝える…なかなか微妙なところです。親を喜ばすために頑張ったのではない、といわれるかもしれません。下心があると私はうれしいといういい方は非常に操作的な言葉になります】そして、子どもは「僕(私)が、自分で選んで努力したことを、一緒に喜んでくれる人がいる」と感じられることで、困難なことでもそれを克服しようと思う気持ちを持つことができるのです。【要注意】
 もうすぐ小学校。これから、子どもたちは勉強やスポーツなど、新しい課題に次々に挑戦していかなければなりません。嫌いなことや苦手なことにぶつかることもあるでしょう。しかし、どんな場面でも、子どもが自信を持って意欲的に取り組めるように、親はいつも子どもを勇気づける存在でいたいです。
「子どもの自信をはぐくむ」(2)に続く。

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